天久鷹央の推理カルテの魅力とは?天久鷹央の名言から読み解いてみた

ライトノベル小説からコミカライズされた天久鷹央の推理カルテ。

医療×ミステリーという一見融合することが難しそうなジャンルですが、謎解きのハラハラどきどきする描写を病院を舞台に描き、多くの読者から支持される面白い作品になっています。

今回は、多くの読者に支持される天久鷹央の推理カルテの魅力はなんなのか?
もしかしたら天久鷹央や登場キャラクターたちの名言に何か理由があるのではないかと仮説を立て、この作品の魅力に迫ってみます。

目次

天久鷹央の推理カルテの魅力とは?

天久鷹央の推理カルテの魅力は一体どこにあるのでしょうか。
主要な登場人物は決して多くないものの、つい引き込まれてしまうのはなぜなのか。

早速、この作品の魅力について考察してみようと思います。

天久鷹央の超越した記憶能力と推理力

この作品の魅力の一つと言っていいのは、なんと言っても天久鷹央の超越した記憶能力と刑事や探偵顔負けの推理力ではないでしょうか。

天医会総合病院に運ばれてくる患者のカルテを見たり診察で少し話を聞いただけで驚くほどにその患者のことを理解してしまう。
時にはその患者がもう治る見込みがないことも察知してしまい傷つくことも…

また、刑事や探偵並の行動力。
徹底的に調べて自分の目や耳で確かめるという信念も魅力の一つではないでしょうか。

更に、小柄な若い女性医師なのに、統括診断部「部長」で天医会総合病院の「副院長」まで務めていることや、こんなにすごいのに時折すごく子供っぽいというか女性らしいちょっとドジな一面を見せたりするところも、驚きとともに引き込まれる要因の一つかもしれません。

確かな医療知見と推理が融合したリアルなストーリー

天久鷹央の推理カルテに沼ってしまうもう一つの理由が、確かな医療知見で描かれるリアルなストーリー展開ではないでしょうか。

医療だけでもなく推理だけでもなく、そのどちらもが融合した医療ミステリーとして成り立っているのは、天久鷹央の推理カルテの作者である知念実希人氏が現役の医師だからこそ成せるといえます。

自身の経験や医療の知識をふんだんに盛り込み、フィクションなのにリアルなストーリー展開を実現しています。

実際に起こりうる症状や使用する薬の名前などが出てくることで信憑性があがります。
専門用語もたくさん出てきますが、そこがまたリアルさを助長しているように筆者は感じました。

専門用語が出てくると難しく感じてしまうこともあるはずなんですが、天久鷹央の推理カルテの場合、それをあらゆる症状に「診断をつける」ということで噛み砕いて症状などを説明するシーンが描かれているためすんなりと受け入れて読むことができるのも考え抜かれている感じがしますね。

キャラクターたちのそれぞれの関係性

医療とミステリーという、ちょっと重めのジャンルが合わさっているのに重くなりすぎないのは、天久鷹央の推理カルテに登場するキャラクターたちのそれぞれの関係性も影響していると考えます。

天久鷹央が自分の良き理解者でもある姉といる時と部下である小鳥遊優といる時では少し態度や雰囲気が違ったり、小鳥遊優と病院のナースや医師たちとのちょっとクスッとできる掛け合いがあったり…

鷹央が院長である自分の叔父を目の敵にしているシリアスなシーンもあったりと、それぞれの関係性が重いシーンが重ならないようにうまく散らばっていることで読者もどんよりしすぎずにストーリーを楽しむことができるのではないでしょうか。

筆者も漫画を読みながらちょっとクスッとしてしまったことは一度や二度ではありません笑

天久鷹央の推理カルテ名言一覧

天久鷹央の推理カルテの魅力で忘れてはいけないのが、シーンの中に散りばめられた名言たちではないでしょうか。

ここでは、天久鷹央と鷹央の部下であり相棒の小鳥遊優の名言をご紹介していきます。

天才診断医・天久鷹央の名言

私が天才なのは当然のことだろ。わざわざ指摘することはないぞ

東久留米池公園にカッパが現れるという情報を聞きつけ、調査と診断に向かった鷹央が純金製の皿を盗んだ犯人を突き止めて警察に引き渡した後、依頼人の小学生の男の子から「先生は天才だ」ということも書かれたお礼メールが届いた際に言い放った一言です。

そもそも、カッパの存在をほとんどの大人たち…だけではなく子どもたちも信じませんよね。

そんな、誰もが疑うようなことでさえも面白そうと鷹央が思えば調べて真実を見つけて、患者の診断も行うのが鷹央の魅力なのです。

それに、自分が天才だと自ら認めてさらっと言っちゃうあたりすごくないですか?
筆者だったら…到底自分を天才だなんていえず謙遜してしまうでしょう。汗

どこにどの患者が入院してるくらい知っていて当然だろ

夜勤のたびに人魂を見るという看護師の依頼で空いている病室で待機しているときに小鳥遊に言い放った一言です。

病床がそこまでない小さい病院ならまだしも、鷹央のいる天医会総合病院は大きな病院。
病床数だって600を超え、内科だけでも入院患者は200人以上いるんです。

それなのに、内科の患者だけといえどもどの病室にどんな患者がいるのか、鷹央は頭に入っているんです。
凄まじい記憶力ですよね!

私にとって論理を曲げることは私自身を曲げることでもあるんだ

ビタミンA過剰症という診断をした少年の母親から医療過誤で訴えられた時に姉である真鶴に対して語った鷹央の言葉です。

鷹央は人の気持ちを読み取ったりその場の空気を読んだりするのがすこぶる苦手。
だから、人に嘘をついたりすることもできない…例えその嘘でその場がうまく収まるとしても。

鷹央自身も、「自分の行動を論理で固めることで苦手なことを補っている」と語っています。
芯がしっかりしている鷹央は女性も憧れる格好良さがありますよね!

私は最高の診断医だ。診断をさせろ

ビタミンA過剰症の少年の母親から訴えられた際、その少年が飲んでいるジュースに何か問題があると睨んで診察をし直している時に母親からなぜ訴えている相手に大事な息子の診療をさせなければならないのかと騒ぎ立てられ、自分を訴えることと息子の病気を治すことのどちらが大切なのかと母親に問いただし、母親が「そんなの息子の病気を治すことに決まってるじゃない」と答えた後に出てきた鷹央の言葉です。

診断が下せなかったら、少年の中毒症状の元凶を突き止められなかったら統括診断部の縮小をされてしまうという絶体絶命なピンチの中でこれだけ強気な発言ができるってすごいですよね。

小鳥遊優の名言

天才なら天才らしくサクッと真相を見破ってください!

ビタミンA過剰症で訴えられた少年の診断が中々つかず弱気になっていた鷹央に向けて小鳥遊が言い放った一言です。

医師としての経験と知見から絶対何かの中毒なのに、それを特定できないという展開に鷹央のもどかしさや悔しさが伝わってきましたし、自分が今からでも謝ったら訴えは取り下げてもらえるかと小さくなりながら小鳥遊に言い放つシーンは鷹央が自分を曲げるということになるため胸が締め付けられました。

しかし、小鳥遊優のこの一言で元気を取り戻して元の鷹央に戻るシーンに漫画を読みながら筆者も自然と笑顔になってしまいました。

普通の人ならそれでいいかもしれません!けれど先生は医者でしょ

白血病でかつて入院し一時は退院した患者で、鷹央の友人的な存在になった少年と再会したあと咄嗟に逃げてしまった鷹央へ言い放った一言です。

鷹央が自分よりも遥かに若くまだ子供の友人の最期が近づいていると知り、悲しくて辛くて何も出来ない自分が不甲斐なくて逃げていると…。

それでも、受け止めなきゃいけないんだという鷹央を説得するような小鳥遊優の言葉には外科医としての5年間の経験も相まって重みがありました。

ハッと何かに気付かされたような鷹央の表情も印象的でしたね。

まとめ:天久鷹央の知識・推理力を確かな医療知見で書いたリアルストーリーが魅力!名言が更に作品の良さを際立たせている

今回は、天久鷹央の推理カルテの魅力は何なのか、医療ミステリーなのに面白く読み進めることができる理由を物語の中に度々出てくる名言が際立たせているのではないかという仮説のもと、考察してみました。

  • 天久鷹央の超越した記憶力と推理力が魅力
  • 作者の確かな医療知見と推理が融合したリアルなストーリー展開
  • 登場キャラクターたちのそれぞれの関係性
  • 天才診断医・天久鷹央の名言の数々
  • 相棒・小鳥遊優の名言が随所に光っている

これらが天久鷹央の推理カルテをより楽しみ・親しみやすくしているのかなと感じました。

漫画は現在のところ4巻までしか発売されていませんが、この先も読んでみたいなと思う作品です。
鷹央と小鳥遊を取り巻く周りとの関係性の変化など、もっと見てみたいですしね!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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